あなたはお口のケアを意識していますか?
実は口の状態が悪いと、糖尿病や関節リウマチ、認知症、ガンなどになってしまうんです!
なぜならば、歯槽膿漏による炎症が病気を誘発し、歯が失われることで栄養が偏ってしまうからです。
口と健康に関する研究結果が多く発表されており、近年お口のケアが注目を浴びています。
この記事ではいくつかの研究報告をご紹介しながら、お口のケアが健康を保つうえでいかに大切かを解説していきます。
この記事を読めば、口の健康状態を保つための行動をとるようになり、様々な病気を予防できるようになります。
結論からお伝えすると、3~6カ月に1回は歯科で健診とクリーニングを受けることで、口の健康状態を保つことができます。
口を綺麗にすると認知症予防になる
口の中を綺麗に保つ口腔衛生習慣によって認知障害や認知症を予防する可能性があることが、The Journal of Post-Acute and Long-Term Care Medicineに掲載されたNYU Rory Meyers College of Nursingの研究結果で示されました。
研究論文の上級執筆者であるBei Wu氏は、
毎年、アルツハイマー病や認知症と診断される人の数が驚異的であること、また、口腔内の健康を生涯にわたって改善する機会があることを考えると、口腔内の健康状態の悪さと認知機能の低下との関連性をより深く理解することが重要である
と声明の中で述べています。
この研究では、歯の喪失と認知機能障害に関する14件の研究を分析し、合計34,074人の成人と4,689例の認知機能が低下した人を比較し調査しました。
その結果、歯の欠損が多い成人は
- 認知機能障害のリスクが1.48倍
- 認知症のリスクが1.28倍
になることがわかりました。
さらに入れ歯を持っていない場合、認知機能が低下する可能性が高いことも新たな研究で明らかになりました。
当時のアメリカ歯周病学会会長のジェームズ・ウィルソン博士は、
入れ歯が重要なのは、患者が健康的な食生活を維持できるだけでなく、「自然な笑顔を見せる自信」を与えてくれるからです。普通の食事ができることは、人の体の健康にとって非常に重要なことです。”入れ歯が患者さんに与えるポジティブな自己イメージは、精神的な健康にも効果があります
と述べています。
健康な脳は健康な口から
歯がないことで咀嚼に影響が出て、健康的な食事の選択肢が狭まります。
その結果、脳の健康に必要な栄養素が失われる可能性があります。
また口腔内の炎症が脳の炎症や認知障害につながっているという証拠も浮き彫りになっています。
ウィルソン博士は、
歯周病による炎症は、心血管疾患、膵臓がん、糖尿病、関節リウマチ、アルツハイマー病などの他の疾患状態と関連しています。
と述べています。
これまでの研究でも、P. gingivalis(歯周病に関連する細菌)とアルツハイマー病との間に関連性があることがわかっています。
歯周病の原因になる歯周病菌や、菌が放出する物質は、血液の流れにのって全身に回ります。その結果、全身で炎症を引き起こしてしまいます。また歯周病菌や菌の出す酵素という物質は血管や細胞膜を溶かす作用があります。
さらに歯周病菌が作り出す酪酸という脂肪酸の一種は、炎症を誘導したり血液細胞などを酸化させ、老化を早めることが分かってきました。
歯周病はガンを引き起こす
イギリスで行われた研究で、歯周病がある人はガンになる可能性が14%も上昇することがわかりました。特に上昇率が高かったのは膵ガン54%増、腎癌49%増、肺ガン36%増、血液ガン30%増でした。
歯周病の原因菌の一つであるポルフィロモナス・ジンジバリス ATTC 53978に対する抗体が多い人は、少ない人と比べて膵ガンになるリスクが2.14倍高くなることも分かっています。
10代後半のおよそ7割で歯周病がはじまっているとのデータがあります。
歯周病になっている日本人は、30歳以上では約8割に達します。
あなたもすでになっている可能性があります。
歯周病の予防は毎日のブラッシングと歯科での定期的なクリーニングです。
偉そうなことを言っていますが、僕も歯のケアには無頓着でした。
特に歯のトラブルがなかったので、歯科へは中学生の時以来行ったことがありませんでした。
抗がん剤治療の副作用で口腔内のトラブルが多く出現したのをきっかけに歯科受診をしたところ、歯石が多量に沈着しており、歯槽膿漏になる危険性が高いことがわかりました。
それ以降3ヵ月に1回検診とクリーニングをしてもらっています。
その甲斐あって、今では健康な歯茎を取り戻しました。
歯周病は、毎日の歯磨きと歯間掃除、そして歯科での定期健診で予防できます。
歯のクリーニングは口臭や歯の色素沈着予防にもなるのでオススメです。
またよく噛んで食べることで唾液の分泌を増やすことも、口の健康には重要です。
将来のために今のうちからできることはやっておきましょう。
唾液の効能
唾液の主な作用は炭水化物(米、穀物、麺類など)中のでんぷんを分解することです。その他にもさまざまな効能があります。
唾液には抗菌作用のあるヒスタチンなどの物質が含まれており、虫歯や歯周病、肺炎の予防にもなります。
さらにフリーラジカルという発ガン性物質を消去する物質も含まれており、抗ガン作用も期待できます。
また食物をアルカリ性に傾けることで免疫力の低下や、内臓機能の低下などを防ぎます。
食べ物をよく噛むだけで、病気を防ぐ唾液という液体が分泌される人体って凄いですよね!
肺炎予防にも口腔環境
加齢や障害によって飲み込む能力が低下することで、食べ物や飲み物などが気管に流れこみ、細菌が肺で繁殖してしまう誤嚥性肺炎を起こしやすくなります。
この際、肺炎の原因となる細菌は、実は自分の口の中の細菌なんです。
口の中を清潔に保っていれば、誤嚥しても肺炎になる危険性が低くなります。
しかしそれだけでは不十分です。
なぜなら歯にこびりついている細菌はバイオフィルムと呼ばれるバリアーのようなものを形成しており、いくら口腔ケアをこころがけても細菌を無くすことができないからです。
京都病院学会で興味深い発表がありました。
誤嚥性肺炎を繰り返す方が、歯を全て抜いて総入れ歯にしたところ、肺炎にならなくなったという発表です。
歯に付着していたバイオフィルムに包まれた細菌が、実は肺炎の原因となっていたと考えられます。
まとめ:歯のクリーニングを定期的に受けましょう!
誤解しないようにして頂きたいのですが、誤嚥性肺炎を繰り返す人はみんな総入れ歯にすれば良いというわけではありません。
総入れ歯にせずとも、年に数回定期的に歯のクリーニングを行えば大丈夫です。
歯のクリーニングをすることで次に様な効果が期待できます。
- 歯の表面に付着した汚れがとれる
- 口臭予防
- 虫歯予防
- 口腔内の細菌の繁殖予防
- 歯槽膿漏予防
- 誤嚥性肺炎予防
- 心臓病予防
- ガン予防
- 認知症予防
などなど
今すぐ歯科に「クリーニングの予約をお願いします」と電話しましょう!
クリーニングは医療保険適応なので高額の請求はないのでご安心ください。

